新規利用者のサービス開始時、サ責にとって最も重要かつ作成に時間がかかるのが「訪問介護計画書(個別援助計画)」です。「目標や援助方針をどう書けばいいか悩む」「具体的な記入例や無料のテンプレートを探している」という方は多いはずです。 本記事では、訪問介護計画書に必要な必須項目と、現場でそのまま使える「目標・サービス内容の記入例(サンプル)」をご紹介します。さらに、Excelでの転記作業をなくし、アセスメント情報からAIを活用してボタン一つで計画書を作成できる最新ツールについても解説します。
訪問介護計画書を作成するには、事前の課題分析(アセスメント)が必要です。アセスメントの記入例や無料作成ツールについては以下の記事をご覧ください。
訪問介護計画書は、ケアマネジャーが作成した「居宅サービス計画書(ケアプラン)」の内容に沿って作成しなければなりません。無料のテンプレートを使用する場合でも、実地指導に備えて以下の項目が網羅されている必要があります。
訪問介護を利用するに至った病歴や活動歴に加え、「本人の希望」と「家族の希望」を分けて記載します。それらを踏まえ、訪問介護としてアプローチする「解決すべき課題」を明確にします。
病名や服薬状況だけでなく、「血圧の変動」「転倒リスク」「嚥下障害」など、現場のヘルパーがサービスを提供する上で注意すべき医学的リスク・留意事項を具体的に記載します。
単に「できないこと」を補うだけでなく、自宅での役割(例:洗濯物をたたむ、花の水やりなど)や社会参加の状況を記載します。これを組み込むことで、自立支援に特化した質の高い計画書としてケアマネジャーや実地指導でも高く評価されます。
ケアプランの目標と連動させつつ、訪問介護のサービスを通じて「いつまでに(期間)、どうなりたいか」を具体的に記載します。目標達成度を後から評価(モニタリング)できる内容にすることがポイントです。
ここでは、現場でよくある「生活援助」と「身体介護」の2つのパターンの記入例をご紹介します。コピーしてご活用ください。
【解決すべき課題】
長時間の立位保持や歩行が困難なため、自力での買物や調理ができず栄養状態の悪化が懸念される。
【短期目標】
栄養バランスの取れた食事を摂り、体力を維持することができる。
【具体的なサービス内容・援助方針】
①冷蔵庫の中身確認・メニュー相談(5分)
②近隣スーパーでの食材購入(20分)
③調理(2〜3品)、配膳、後片付け(20分)
※塩分を控えた消化の良い食事を提供し、健康状態の維持を図ります。
【解決すべき課題】
浴室でのふらつきがあり転倒リスクが高い。また、認知機能の低下により洗身の手順を忘れてしまうことがある。
【短期目標】
転倒することなく、安全に入浴し身体の清潔を保つことができる。
【具体的なサービス内容・援助方針】
①バイタルサイン測定・体調確認(5分)
②浴室の準備・脱衣介助(10分)
③洗髪・洗身の一部介助、浴槽の出入りの見守り(20分)
④着衣介助、水分補給、浴室の片付け(10分)
※ご自身で洗える部分は促し(自立支援)、背中や足元など洗いにくい箇所をサポートします。
計画書作成において、サ責が最も悩むのが「長期目標」や「短期目標」の表現です。以下に、現場で頻出する目標の例文をパターン別にご用意しました。状況に合わせて組み合わせてご活用ください。
適切な目標を設定するためには、しっかりとした課題分析が必要です。アセスメントシートの記入例や、PDFを読み込むだけで自動作成できるツールについては以下の記事をご覧ください。
上記のような内容をExcelのテンプレートに打ち込む際、アセスメントシートやケアプランから「本人の希望」や「課題」をもう一度コピー&ペーストして転記する必要があります。 利用者が増えるにつれて、この重複入力やレイアウトの微調整に多大な時間を奪われ、サ責の残業の原因になってしまいます。
「Excelでの二度手間やレイアウト崩れをなくしたい」という方におすすめなのが、訪問介護向け書類作成支援AI「CareMusu(ケアムス)」です。 CareMusuを使えば、アセスメントの入力データがそのまま計画書に引き継がれ、さらに**画面上部の「AIで計画を作成」ボタンを押すだけ**で、整合性の取れた目標や内容が自動生成されます。
「アセスメント入力」タブで作成した基本情報や希望、課題といったデータが、そのまま計画書タブに自動で引き継がれます(二重入力不要)。
画面上部のボタンをクリックするだけで、AIが利用者の状況を分析し、最適な「長期・短期目標」や「特記事項」を下書き生成します。
生成された内容を確認・微調整したら「PDF出力」ボタンを押すだけ。同意署名欄も備えた綺麗な計画書が即座に完成します。
A.ケアプランの目標と方向性を合わせることは必須ですが、訪問介護計画書では「自社のヘルパーが提供するサービスによって何を達成するか」という訪問介護独自の視点で具体化することが求められます。
A.サービス提供責任者(サ責)が作成することが運営基準で定められています。
A.少なくとも定期的なモニタリングを行い、利用者の状態変化やケアプランの変更があった場合は、目標やサービス内容を見直して計画書の再作成・同意を得る必要があります。